DXが進まない要因

昨今の人手不足、働き方改革により、生産性を上げるDX推進が注目されている中、計画通りに進まないプロジェクトが耳目に触れます。

その中で、大きく分けて2つの潜在的要因が潜んでいることに気がつきます。

  1. 生産性を上げて得る果実(付加価値)が未来永劫、価値あるものととして継続するか?
  2. オペレーションレベルで、個別業務の理解、自社サプライチェーン全体を通して理解されているか?

1は、経営レベルが、生産性を上げるために、既存ビジネスを前提に、人手不足の解消、システム使用期限への対応で発生します。BPR(業務プロセス改革)を通して、システム更改につなげようとしますが、投資対効果を内部収益率などで算出しようとしても、未来への確信がつかず、投資判断ができないパターン

2は、現場のヒアリングを重ね、現在の業務分掌、分担、フローなどを明らかにしていきますが、そもそもの業務目的から改善を自力で重ねていないので、業務プロセス遂行自体が目的となっている場合があります。その場合、現状業務をDXできないのはもちろんのこと、システムパッケージに合わせようとしても、その標準化を社内にインストールできないことが散見されます。また、自社サプライチェーン全体を把握していないため、個別最適化をつなぎ合わせることで生産性が上がらないで、0からヒアリングを重ね、現場が疲弊していくパターン

レジリエンス経営は、変化を前提として、いくつかのシナリオに対応できる経営資源の最適化をまず指向します。その上で、サプライチェーン・プロセスが、どのシナリオに対応できるのか?付加価値自体が変化した場合のシミュレーションを重ね、未来に対する柔軟性を高めます。

一方、オペレーションレベルでは、サプライチェーン全体視点から、各業務分担を捉え、理解を深めると共に、現場で業務改善、標準化を書き換える力を養います。

経営レベルとオペレーションレベルでのDX前の準備は、外部コンサルティング、システムベンダーは、クライアント側の責任として捉えがちです。

「環境が変化する中で、DXにより生産性を高める」ことを、前提条件としていきます。

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