ビジネスレジリエンス・トレーニング

– ビジネスモデルの耐用年数

既存の事業領域での競合優位性を確立することが企業戦略とされてきましたが、グローバリゼーション、テクノロジー、地政学リスクなどにより、外的環境が変化する中で、自社ビジネスモデルを積極的に変容させ、イノベーションを誘発することが企業戦略領域の中枢になりました。つまり、過去からの延長線上に置かれたビジネスモデルと経営資源自体の積極的な組み替えが求められます。

– 前提を問い直す

「守・破・離」とは、一般的に師弟関係にある剣道などで用いられる考え方と言われていますが、以下の三段階があります。

  • 「守」は、師匠などの教え、基本を身につける段階。
  • 「破」は、基本を土台として、良いものを取り入れ、発展させる段階。
  • 「離」は、基本から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

基本は大切ですが、果たして、「守の前提条件は正しいでしょうか?」例えば、剣道の守は、剣術の守と同義語でしょうか?従来は業務分担や専門領域での対応が可能であったが、多義的な解釈が求められる現在では、新たに起こる不確実事象の前提から捉え直し、状況判断を精緻化することが求められます。

– レジリエンス経営におけるダイバシティ&インクルージョンとは?

ダイバシテーとインクルージョンは、「組織の多様な人材と価値観を包括することで、変化を促す。」と定義されていることが多いですが、人種のるつぼであるアメリカのテック企業でも多様なバックグラウンドを持つ社員を包括、統制することに苦心しているのが実情です。

それでは、レジリエンス経営でダイバシティをインクルージョンすることをどのように定義すれば良いでしょうか?

変化が激しい時代における多様性とは、「個人、組織で複眼的視点、視座、考え方から、不確実事象をトレード・オンする」と定義します。

■ このような悩みはありませんか?

  • 変化に対して、機動的、能動的に動けるようにしたい
  • イノベーションを起こせる社内組織/人材に変えたい
  • 視野を広く、複眼的視点からの適切な判断を導けるようにしたい
  • リスクと機会に備えると共に、予期せぬ事象に対しても見極め、対処できるようにしたい
  • オペレーション領域の状況判断を現場で行えるようにしたい
  • 変化に対応するためにも、判断基準として定型、非定型に関わらず、標準化を書き換えたい
  • 人材モチベーションを高め、イノベーションを誘発していきたい
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■ ワールドゲートの考え方

市場のニッチ・スペースを創り、さらに、隙間が生じた場合に活かすだけではなく、既存競合や全く想定していなかった侵入者からの攻勢にも備えないといけない中、多義的な解釈を統合して判断を下すことが求められています。そのためにも、組織目的を統一した上で、目標とモチベーションを高く保ち、多様な人材を擁するだけではなく、個人が多様性を包含した上で、社外と積極的に関与することが、イノベーションを誘発する組織に不可欠となります。

そのためには、個人、組織に関わらずに、判断、解釈を統一するために役職関係なく全員が、責任を持ち、本音で語れる真剣な議論を促すことが必要です。さらに、何もないところから議論を統合することは不可能で、一定の基準として、目的、目標、社内標準を備えておく必要があります。

個人・組織としての必要な要件を以下と定義します。

  1. 統一された組織目的と共有された目標:
    1. 組織全体での目的と方向性の定義、共有
    1. 目標設定とパフォーマンス評価を通じて、組織内の個人のモチベーション向上
  2. 多様なアイデアの活用と包括的な多様性の促進と統合:
    1. 個人に複眼的視点からのアイデア創出、統合
    1. 多様性を尊重し、包括的な環境を作り出し、異なる視点やアイデアの統合促進
  3. 外部との積極的な関与と連携:
    1. 社外の専門家やビジネスパートナーとの協力関係によるイノベーション創発
    1. 業界のトレンドや市場の変化を常に把握し、顧客価値の書き換え、外部の情報や洞察へ活用
  4. 全員参加の真剣な議論と責任の共有:
    1. 役職に関係なく、全てのメンバーが責任を持ち、積極的に意見を発言できる環境整備
    1. 真剣な議論と意見の統合を通じて、判断と解釈の統一化
  5. 目的、目標、社内基準の確立:
    1. 組織内での基準や価値観を明確に定義し、統一
    1. 社内基準の制定、書き換えにより、組織トランスフォーメーションを促進
  6. 未知の不確実事象への対応:
    1. フィロソフィーを基準とした、状況判断の精緻化、企業文化醸成
    1. 社内規定、標準化外の突発的な事象への状況判断、実行

これらの要素を組織的に企業文化として醸成、取り組むことで、組織全体がイノベーションを促進し、市場の変化や競争に対応する能力を向上させることができます。

■ レジリエンス・トレーニングメニュー(一例)

【経営者向け研修プログラム】

  1. フィロソフィー策定と浸透
    1. 組織のビジョン・ミッション・バリューの策定と伝達
    1. フィロソフィーを浸透させるためのリーダーシップの役割
    1. フィロソフィーとKPI、社員評価との統合、一貫性
  2. レジリエンスリーダーシップ
    1. 変化に対応するためのリーダーシップスキルの強化
    1. チームのモチベーションと共感力の醸成
  3. 相対主義とインクルージョン
    1. 異なる意見や視点を尊重するマネジメントスキルの習得
    1. バックキャスティングとフォーキャスティングなどの反対軸の統合
    1. ダイバーシティを活かしたチームビルディングの推進
  4. イノベーションとブレークスルー
    1. イノベーション文化の醸成と創造的な発想の育成
    1. リスクを取りながら新たなビジネスチャンスを追求する能力の強化

【中間管理者向け研修プログラム】

  1. フィロソフィー策定と浸透
    1. 組織のビジョン・ミッション・バリューの策定と伝達
    1. フィロソフィーを浸透させるためのリーダーシップの役割
    1. フィロソフィーを実践するための行動指針の共有
  2. オペレーションの同期と効率化
    1. 組織の目標と戦略との連携を強化するオペレーション手法の学習
    1. プロジェクトやタスクの優先順位の設定と資源配分の最適化
    1. プロセス改善と効率化に向けた持続的な取り組みの促進
  3. 判断精緻化:思考と哲学
    1. 問題解決と意思決定のスキルの向上
    1. 複眼的な視点と批判的思考の促進
    1. エビデンスに基づいた意思決定とリスク管理の実践
  4. インディビジュアル・ダイバシティの活用と相互理解
    1. チーム内の異なるバックグラウンドやスキルの理解と活用
    1. コラボレーションと相互理解のスキルの向上
    1. インクルーシブなチーム文化の構築と多様性の活用
  5. モチベーションとチームマネジメント
    1. チームメンバーのモチベーションを高める手法の習得
    1. タスクの効率的な割り当てと進行管理のスキル強化
    1. フィードバックと認識の共有を通じたパフォーマンス向上
  6. ブレークスルーと標準化
    1. イノベーションと効率性の両立に向けた取り組み方の学習
    1. ルーティンワークとブレークスループロジェクトの両方の管理手法の習得
    1. クリエイティブなアイデアの発掘と実装の促進
  7. 誘発
    1. 変化を促進するためのコミュニケーションと影響力の構築
    1. チーム内での自発的なイニシアチブと責任の育成
    1. 問題解決とイノベーションを推進する主体性の養成

【社員向け研修プログラム】

  1. レジリエンス思考の養成
    1. 変化に対する柔軟性とポジティブなマインドセットの育成
    1. 困難な状況に対してのストレス管理と自己回復力の向上
    1. チャレンジ精神と自己成長意識の醸成
  2. コミュニケーションスキルの強化
    1. 効果的なコミュニケーションの基礎とコミュニケーションスタイルの理解
    1. アクティブリスニングとフィードバックのスキルの習得
    1. チームコラボレーションと円滑なコミュニケーションの促進
  3. インディビジュアル・ダイバシティと相互理解
    1. 自己認識と他者理解の向上
    1. 異なるバックグラウンドや文化の尊重と柔軟な対応
    1. ダイバーシティを活かしたチームワークと協力のスキルの習得
  4. 問題解決とイノベーションマインドセット
    1. 問題解決手法とクリティカルシンキングの基礎の習得
    1. アイデア創出とクリエイティブ思考の促進
    1. イノベーションへの参加意識と主体性の育成
  5. チームワークと協働スキルの向上
    1. チーム内での役割と責任の理解と果たし方の習得
    1. コミュニケーションと協力のスキルの強化
    1. チーム目標の共有と協力関係の構築
  6. モチベーションとセルフマネジメント
    1. 個人のモチベーションを高める方法と目標設定のスキルの向上
    1. タイムマネジメントと効果的な優先順位の設定の習得
    1. 自己成長とキャリア開発の意識と計画の醸成
  7. 持続的な成果とパフォーマンスの向上
    1. 目標達成と成果の測定の方法とフィードバックの活用
    1. パフォーマンス向上のためのスキル開発と学習の習慣化
    1. 継続的な学びと成長への取り組みの促進