矛盾を整合することで、運動エネルギーを生み出す
前提が変わり続ける時代の、経営コンパス
テクノロジーの進化は、
商品やサービスの生産性だけでなく、
判断や思考そのものの生産性を高めています。
その役割は、今後ますます
AIやテクノロジーが担っていくでしょう。
しかし、思考の生産性が高まるほど、
アウトプットは極端に画一化されると同時に、
複雑性の中で分断や対立が強まり、
社会や市場はむしろ逆進的に不安定化していきます。
前提が変わった瞬間、
それまで有効だった判断や生産性は、
一転して機能しなくなります。
前提を書き換える不確実性が高まる環境において、
問題となるのは
「合議された納得性」そのものではありません。
その納得性が、
どの前提に依拠しているのかが問われます。
これからの経営に求められるのは、
現在と未来における前提を見極めながら、
マーケティングとイノベーションを
同時に引き受ける役割です。
再現性や最適化といった
知の生産性はAIやテクノロジーと共存しながら高める。
一方で、
毎回異なる前提が立ち上がる
知の非生産性の領域を引き受け、
その両者を同時にマネジメントしていく。
それが、経営の役割へと書き換わりつつあります。
前提が揺らぐ状況そのものを排除するのではなく、
そこから新たな意味や方向性を見出し、
イノベーションを創発していくこと。
外部環境の変化や機会を参照しつつも迎合せず、
現状と未来、
外部環境とコア・コンピタンスといった対極を、
組織の内部に撞着として積極的に内包する。
その不整合を解消するのではなく、
毎回異なる条件のもとで整合し続けることで、
変化を内部の運動エネルギーへと変換し、
イノベーションを生み出していく。
そこでは、
過去の成功パターンや
標準化された思考に依存することなく、
自社がこれまで培ってきた
事業活動の生産性を土台としながら、
経営資源を
次のイノベーションへ集中させる判断が、
その都度、求められます。
ワールドゲートが担うのは、
前提が変わるたびに異なる整合を引き受け、
組織の有限なエネルギーを
イノベーションの運動エネルギーへと変換するための、
思考と対話です。